これまでの投稿で中小企業診断士試験の2次試験の解答の作り方について説明をしてきました。解答に書くべき内容がわかったとして、次にポイントとなるのは解答の書き方です。

文字数制限のあるなかで、「読みやすくわかりやすい文章」で書く必要があります。当然のことながら、採点者も人間です。中小企業診断士の2次試験のように模範解答が存在しないテストの解答答案を採点するのは大変だと思います。そのためにも「読みやすくわかりやすい文章」を書くためにはどうしたら良いかを説明します。

「読みやすくわかりやすい文章」を書くためには?ポイントを押さえれば国語の成績が悪かった人も大丈夫。

「読みやすくわかりやすい文章」を書く必要があると言われ、国語の成績が悪かったから自信が無いという人もいると思いますが、ポイントを押さえれば大丈夫です。これは、中小企業診断士試験に関係なく、ビジネス上でも必要となるスキルです。

ポイント1.わかりやすい日本語で書く

最近は、LINEやメッセンジャー等の短文を書くことが多くなったため、長文を書くのは苦手という人が多いです。わかりやすい日本語を書くにはいくつかのポイントがあります。その中で代表的なもの3点をここではお伝えします。

短文で書く

一つの文章で一つのことだけを伝えるようにしてください。ちなみに私は常に短文で書くことを心がけています。このブログでも一つ一つの文章は短いことが確認できると思います。

入れ子の文章にしない。文中で接続詞を多用しない

これは、一つ目の短文で書くことを心がければ問題がないことです。日本語というのは、便利な言語です。いくつもの接続詞を使って長い文章を作ることが簡単にできます。ですが、接続詞を多用することで複数の文章が入れ子構造になります。そうなると、何を言いたいのかがわかりにくくなります。

主語と述語をはっきりとさせる

主語と述語がはっきりした文章を書くことは、内容が正しく伝わるとともに、書き手の情報の整理にもつながります。

文章を書くのが苦手だと感じている人は、下記のような本を一冊読むだけでわかりやすい文章が書けるようになります。

ポイント2.求められていることを冒頭に書く

文章を書いているうちに当初と異なることを書いてしまうことがよくあります。求められていることを間違いなく書く簡単な方法は、冒頭で求められていることを書くという方法です。

例えば、〇〇の問題点を述べよという問題であれば、解答は、「問題点は、」と冒頭に書くということです。これだけで求められることと異なることを解答するというミスをなくすことができます。

また、問題点と改善策を述べよという問題であれば、冒頭に「問題点は、」と書き、解答欄の途中に薄く「改善策は、」と書いてしまうというのも解答漏れを無くす一つの方法です。

ポイント3.複数の事柄を並列に書く場合には、番号の活用などをする

解答にあたり、複数の事柄が並列に書く必要のある場合があります。問題点を書くという設問で、問題点が3つあるような場合です。この場合、文章で書くと3つの問題点があるということきちんと伝えるのが難しい場合があります。

ここで簡単な解決策は、番号を活用することです。「問題点は、①〇〇〇、②△△△、③×××だ。」と書けば、3つの問題点があることがはっきりと伝わります。

ポイント4.知識を応用して文章を短縮する

ポイント1~3は、中小企業診断士試験とは関係なく、日常的に文章を書く仕事をしている人には必要なスキルです。ポイント4は、中小企業診断士としてのポイントになります。

ポイントの4つ目は、知識を応用して文章を短縮するということです。与件文を活用して文章を作るとどうしても長い文章になるケースがあります。そこで、短い単語で表現をするようにします。

具体的には、高付加価値化、顧客関係性強化、経営資源、意思決定などというワードを使うことで端的に表現をしていくということです。このことにより、文章が短くすることができ、多くの情報を解答として記入することができます。

ただ、注意点としては、不必要にキーワードを詰め込むのはやめた方が良いです。必要なことを必要なだけ書くということも重要です。

では、どのようなワードを使っていくのかということですが、それは、「ふぞろいな合格答案」が参考となります。答案事例を読み、自分なりの表現変換ルールのようなものをマスターしていく必要があります。