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中小企業診断士の1次試験には科目合格という制度があります。ちなみに2次試験にはあります。この1次試験の科目合格は活用すべきではないと思います。

中小企業診断士の1次試験で科目合格を活用すべきではないわけ

税理士試験の科目合格のように、一度、合格すればその科目は永久に合格となるのであれば良いのですが、中小企業診断士の1次試験の科目合格はそういう制度ではありません。

仮に科目合格を使って1次試験に合格しても、2年間でその合格権利は失われてしまい、再度、その科目を受験しないといけないという制度です。

この永久合格ではないという制度のこともあるのですが、もっと言うと、1次試験の合格に対して科目合格は不利に働く可能性が高いからです。

その理由は、試験の難易度にばらつきがあるから

その理由は、試験の難易度にばらつきがあるからです。例えば、私のケースでいうと、私はIT分野に強いの「経営情報システム」は得意科目でしたが、過去問5年をすると80点以上取れる年もあれば、50点取れない年もありました。

これは試験自体の難易度ということもあれば、個々人の経験などから得意科目の中のどの分野が得意かということもばらつきがあるためだからと思います。

科目単位で60点を目指すよりも、7科目合計で420点を目指す方が簡単

科目合格の場合には、科目単位で60点を超える必要がありますが、全科目を同時に受験した場合には、合計で420点を取ればよいです。(足切りの40点はクリアできるとして)

7科目あれば、60点を超える科目が絶対にあります。というより、無ければ合格できません。60点を1点でも上回れば、苦手科目の不足点に回すことができるということです。

合計では不合格になったけど、苦手科目だけ60点を超えた場合には、活用の余地ありかも

合計点を考えた場合、得意科目は絶対に毎年受験をした方が良いということになります。唯一科目合格の活用の意味がある場合としては、合計点は不合格になったけども苦手科目だけ60点を超えたケースかと思います。

正直、そんなケースがあるのかと疑問は感じますが、このケースであれば活用の意味はあるかと思います。

2次試験を見据えると「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」は毎年受験が必須

1次試験に合格しても何の価値もなく、2次試験に合格しなければいけません。そう考えた時に大切なのは、「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」の3科目です。この3科目は2次試験に密接に関係しています。

つまり、1次試験でこの3科目を科目合格として扱って、勉強を疎かにしてしまうと、2次試験で不利な状況になってしまう可能性が高いです。

そう考えると「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」の3科目は科目合格を活用せずに、毎年受験が必須かと思います。

科目合格を使うとしたら、「経営法務」と「中小企業政策」くらいかな

それでも科目合格を使うとしたら、難易度が高い年がある「経営法務」と毎年の中小企業白書がベースとなっている「中小企業政策」くらいかなというのが個人的な考えです。