実は、私がこのポイントに気づいたのは、1次試験の2ヶ月くらい前でした。ここでは、「中小企業診断士1次試験の勉強のポイント5つ」であげた「その1:過去問を徹底的に重視する」について詳しく説明していきたいと思います。
中小企業診断士1次試験の学習で過去問が重要なわけ
これは中小企業診断士試験に限ったことではないと思いますが、試験勉強、特に国家資格や大学入試など公的なもの、公的な性質を持つ試験には共通していると思います。
端的に言うと、例年と違いすぎる問題になると大変なことになる
国家資格の受験には、多くの人が多くの時間とコストを掛けて挑んでいます。もし、例年と異なる試験が出たり、難易度が大きく変わると大きな問題になることは想像に難くありません。
実際に社会保険労務士試験では、2015年に大きく合格率が下がり「不合格取消訴訟」に発展しています。
また、中小企業診断士試験においても1次試験の変更があった平成12年より以前の1次試験の合格者には、今でも1回だけですが、2次試験の受験権利があります。これも試験制度の変更による不利益を与えないという措置の一つです。
だから、過去問をしっかりと理解すれば一定の点数を取れるということです。
なぜ、過去問をぎりぎりまでしない人が多いのか?
過去問をぎりぎりまで使わない人が多くいます。それにはいくつかの理由が考えられます。
- まだ、テキスト学習がきちんとできていないから過去問をしても解けないと思うから
- 過去問は、試験前の実力判定に使いたいから
- 試験前の実力判定に使いたいから、今、解いてしまうと答えを覚えてしまって試験前に実力判定できないから
こんなところではないでしょうか?実際に、私も途中までそう考えていました。でも、そんなことはありません。
まだ、テキスト学習がきちんとできていないから過去問をしても解けないと思うから
解けなくても良いと思います。むしろ、過去問を解かないということはどういう問題が出るかわからずに勉強していることになります。あくまで1次試験に合格するために勉強をしているのですが、1次試験に出題される問題を知らずに勉強をするというのは冷静に考えればナンセンスな話です。
また、資格学校などが出している問題集は役に立つものと役に立たないものがあります。
過去問をベースにしている問題集は役に立ちますが、どこの資格学校とは書きませんが、過去問から見て非常に難易度の高い問題集を作っている資格学校もあります。もし、100点を狙うなら必要かもしれませんが、60点取れば合格です。100点取っても何のメリットもありません。
過去問は、試験前の実力判定に使いたいから
これも正しいように見えておかしな話です。試験前の実力判定で十分に点が取れるとわかれば、良いですが、点数が取れなければ、取り返しがつきません。
根本的に考え方を間違っていると言えます。
試験前の実力判定に使いたいから、今、解いてしまうと答えを覚えてしまって試験前に実力判定できないから
これも一見正しそうな考え方なのですが、もし、一度解いてみて答えを覚えることができるのであれば、もう合格できる状態と言っても良いと思います。
もちろん選択肢がどれだったかとかそんな覚え方では意味がありませんが、理解して覚えたのであれば、それで勉強完了です。実際には、数日経てば忘れています。。
テキスト⇒過去問⇒テキスト のループが最も効率的な勉強方法
テキストを勉強し、一度、過去問を解いてみる。それでわからなかったことをテキストで復習する。そして、過去問を解くというループが最も効率的です。
どの科目についてもテキストは一定のボリュームがあります。それぞれの項目に重要とかそういった印がついているかもしれませんが、重要だろうが、重要でなかろうが、テキストのボリュームにはそれほど差異のないものです。
結果的に、テキスト全体に平坦に勉強時間を使ってしまうことになります。よく出るところで理解できていないことにしっかり勉強時間を使うということが大切なことです。
過去問を解いて、間違ったところ、わからないところをテキストで復習するということをすると、
- 自分が理解できていないポイントのみ勉強することになる
- 何年分も過去問をすると頻出している重要なポイントを繰り返し勉強することになる。(1度しか出ていない分野は学習しないことになる)
ということです。
ちなみに私は、過去5年分を2.5回+αくらいやりました。
私の場合、過去問5年分の問題集を購入して、2回転プラス、苦手科目を3回転しました。
また、私は1次試験はスタディングで学習しましたが、スタディングの演習問題は頻出された過去問をベースにしています。そのスタディングの過去問は、9割以上正答するまで繰り返し解きました。
逆に言うと、机に向かってテキストを1ページ目から読むというスタイルの学習は、全科目とも1回しただけです。別の記事で詳しく書きますが、講義自体は何度か視聴しましたが、しっかりとテキストに向き合うような?学習は各科目1回ということです。
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