令和3年の中小企業診断士1次試験「経営情報システム」について実際に解いてみて、解説をしています。
令和3年の中小企業診断士1次試験「経営情報システム」の解説動画の内容について
解説動画作成にあたって、実際に自分で問題を解いてみました。1次試験「経営情報システム」の問題を解くのは私が合格した令和元年の本番試験以来です。この2年間、動画作成などのために科目について調べたりはしていましたが、本格的に問題に取り組むのは2年ぶりになります。
令和3年の「経営情報システム」講評
講評というと上から目線な感じですが。実際に解いてみた感想です。
まず、私の結果は76点まずまず(笑)
問題を解いたと言っても、本番さながらの真剣に時間をはかったりしたわけではなく30分程度でざっと解いていった感じですが、76点でした。ちなみに令和元年の「経営情報システム」84点でした。
ポカミスなどもあったので、そういう意味では難易度は変わらず私の実力はそのままキープされているのかなと感じられるかもしれないのですが、問題を解いた印象は少し違いました。
IT系では無い人にとっては難易度があがっている印象
問題の印象は全体として難易度があがっている印象でした。特にIT系に弱い人にとっては難易度があがっている印象です。動画内でも言ってるのですが、中小企業診断士として必要な知識であるのか疑問な問題も正直あります。
テキスト学習では学ばない内容が多い印象
何が難しいかと言うと、テキスト学習では学ばない内容が多い印象です。冒頭の第1問はUSBに関する問題です。問題としてはそれほど難易度は高くないと思います。一方でコネクタの形状にまでテキストで触れることはないだろうと思います。このレベルであれば、昨今の状況からして必要なITリテラシーとも言えなくはないですが、勉強をした結果としてこの問題に対応できるようにすると言うとかなり難しい印象です。
最近のトレンド要素が反映されている印象
第25問はコロナ禍を受けたテレワークに関する設問でした。正直なところ、国家試験でこのレベルで時世にあった問題が出てくるというのは意外な感じでした。
この設問については、それほど難易度は高くありませんが、こちらもまたテキストで学習をしていると対応が難しいのではないかという印象です。
「経営情報システム」の今後の勉強の仕方について
今回の「経営情報システム」にて足切りとなったとのコメントもいただいています。ITが苦手な人にとってはやはり難易度が高かったのだと思います。
動画内でも解説していますが、令和3年の「経営情報システム」の問題は、
- テキスト学習で解けそう/解かなければいけない問題が32点
- 難易度が低くできれば解きたい問題が60点
という評価をしました。ITにある程度の知識のある人であれば、合格点の60点は取れると思いますが、中小企業診断士の勉強として始めてITに関する知識を入れていくという人にとっては、テキスト学習のみでは足切りの可能性が出てきます。(とはいえ、テキスト学習で取れる32点をしっかりと取ることができれば、残り17問を鉛筆転がして4~5問当てれば50点くらいはいけますが。。)
今後の学習方法としては、
ビジネストレンドニュースなどの技術的な面もしっかり読む必要
コロナ禍において、DX、テレワークやそれに付随するセキュリティに関するビジネス記事などが新聞や各種雑誌などでも掲載される機会が増えています。
その際に技術的な解説なども記載されいてることが多いので、そういったところもきちんと目を通すようにする。
単なる単語として覚えていくのではなく意味性を理解していく
下記の「共通フレーム2013」のようなフレームワーク、枠組みに関する問題も増えています。他にも「情報セキュリティ5か条」なども出題されています。このようなフレームワークなどをすべて覚えるというのは現実的ではありません。知らないものについての質問が出たときにも他のフレームワークなどの考え方を応用することで回答できるケースはすくなくありません。事実、私はそのような形で正答をしています。
何かのフレームワークや枠組みを単語として覚えるのではなく、なぜ、そのような形になっているのかという理由を理解していくことが一つの対策になると思います。
ITパスポートのテキストやIT関連書籍を読む?
正直、今年の「経営情報システム」を見て、ITが苦手な方に対する最適なアドバイス、勉強方法というのが思いついていません。よく言われるのが「ITパスポート」のテキストを学習するという方法です。
ただ、ITパスポートの学習項目を見たのですが、中小企業診断士の経営情報システムのテキストと大きく変わらない気がしました。(私はスタディングで学習した際のテキストと比較しています。)というよりは、経営情報システムのテキストがITパスポートの学習内容をベースにしているのかもしれません。。
そういう意味では、ITパスポートのテキストの方が文章だけでなく図なども使った理解しやすいテキストになっている印象はあります。
興味があるならIT関連の書籍を
IT系の人が知識を持っているというのは、実務の中で習得している知識もありますが、書籍等のインプットによる結果も大きいです。IT系の人、特に中高年異常の人は書籍によるインプットが習慣づいています。その結果とも言えます。例えば、下記のような書籍を読み物として読みつつ、知識を習得するのもありかもしれません。(これで点数アップすると思って読むとコスパは残念な結果になると思いますが。。。)
※各書籍を読んだことないです。タイトル的にこんなんかなと選びました。
動画では、全設問に対して解説をしていますので、よろしければ見てください。