昨日から中小企業診断士の勉強を開始しました。20年前に一度勉強をしているので頭の片隅にある単語もあれば、新しい概念の単語もちらほら見えます。
起業経営理論は全体像を流れで覚えていく必要があると思う
勉強というのはその内容によって深さと広さが異なります。大きく違うものをイメージしやすいものとしては世界史と日本史だと個人的には思っています。
世界史は新しい国と国王を中心に全体の流れを覚えていく科目です。一方で日本史は全体の流れは言わば誰もが知っているので仏像やら建物など細かな知識を暗記していく必要があります。高校時代は世界史は学年上位でしたが、日本史は唯一の赤点科目でした。その点、流れで覚えていくのは得意だと個人的には思っています。
で、まず、「起業経営理論」は流れで覚えていく必要があると思っています。各理論等がどういう経緯で生まれたのかなどを理解していくと覚えやすいと思っています。
経営と戦略の全体像
「企業経営理論」の最初の項目は「経営と戦略の全体像」です。
こちらは、企業の活動の活動は資源に付加価値を加えて利益をあげていくという前提があったうえで、各企業の経営計画ができるまでの概念を押させていく必要があります。
企業は自然に発生するわけではなく経営者が企業を作るわけですが、当然のことながら経営者は何かをしたいから企業を作ったわけです。その経営者(トップ)がしたいことが「経営理念」です。
で、経営理念は非常に概念的なものです。実際の経営理念でググってみると
- リクルート:自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
- softbank:情報改革で人々に幸せに
- ローソン:私たちは”みんなと暮らすマチ”を幸せにします。
てな感じです。で、これでは具体的に何をしたいのかわかりません。企業は利害関係者であるステークスホルダーに具体的な将来像と目標を表明する必要があります。それが「ビジョン」です。「ビジョン」は具体的な将来像と目標は表面化できても具体的な道筋は提示されていなので、戦略が必要となり、そのレイヤーとして上か順に「企業戦略」>「事業戦略」>「機能戦略」があります。
その戦略を具体化したものが「経営計画」となります。計画には長期(5年とか)・中期(3年のことが多い)・短期(1年のことが多い)があり、最近では、中期計画を軸にするのが主流です。私の前職でも「〇〇を実現するための3年計画」というものが掲げられていました。当然、3年もあれば計画通りに行かないので見直す必要があり、見直しながら計画を実行していく必要があります。これを「ローリングプラン」と呼びます。見直しでは対処できないような不測事態に対するプランとして「コンティジェシープラン(別名:シャドープラン)」があります。
ちなみに計画を作るための分析ばかりしているのが「分析麻痺症候群」。現場側の立場の人なら経験をしたことがあると思うのですが、計画を立てる立場の人間が分析を重視して現場の実情を軽視したりすることです。現在では、外部環境の変化が速いので分析を重視するよりも仮説検証型のアプローチが必要です。
そして計画実行のためのマネジメントサイクルがPDSやPDCA
経営戦略の策定とアプローチ
経営戦略を策定するためのプロセスとして「SWOT分析」がある。SWOT分析は内部的な強みと弱み、外部からの脅威と機会を分析する手法。
その分析結果をもとに戦略を作成するアプローチ手段として「ポジショニングベース型」と「リソースベース型」がある。「ポジショニングベース型」は市場における位置取りを重視するアプローチ手段だが、ポジションが同じでも企業によって収益性が異なることがあり、それは質的な差によるもの。その質が資源によるのでリソースを重視するのが「リソースベース型」
では、その資源とは何かと言えば、有形のものと無形のものがあり、有形資産は金で買えるので無形資産を蓄積・活用することが大切になる。競争優位となる資源の要件としては、「VRIO分析」がある。V:経済的価値、R:希少性、I:模倣困難性、O:組織能力
関連した考えとして「コアコンピタンス」と「ケイパビリティ」がある
覚えにくいのがコアコンピタンスの要件とケイパビリティとの違い
コアコンピタンスの要件は顧客に価値を提供でき、マネしにくく、広く展開できること。一方で組織全体で優れている能力をケイパビリティと呼ぶ、ex.スピード、高品質、顧客対応
コアコンピンタンスは、汎用性の高い技術と考えて覚えておく。価値を提供できる技術で他社に真似されにくく多くの商品に適応できるラーメンのスープのようなもの。一方でケイパビリティは組織が持つ能力。ラーメンのスープを作りだせる組織能力。